合金ダイカスト ──その製造技術と不良対策── B5判、簡易製本、本文300頁、定価7,590円(税込)(送料サービス)
発刊によせて i まえがき iii 目 次 ix 内容目次 x 第1章 ダイカスト法の特徴及び湯流れと凝固に起因する鋳造欠陥 1 [はじめに] 1.ダイカスト法の特徴 2.湯流れと凝固に起因する鋳造欠陥 [本章のまとめ] 第2章 マグネシウム合金の鋳造性 7 [はじめに] 1.マグネシウム合金の流動性 1.1 合金の熱物性値と流動性 1.2 合金の凝固形態と流動性 2.マグネシウム合金の熱間割れ性 3.マグネシウム合金のひけ性 [本章のまとめ] 第3章 マグネシウム合金の物性値と鋳造条件 17 [はじめに] 1.合金の凝固潜熱と鋳込速度 2.合金の熱伝導率と鋳込速度 3.合金の凝固温度 4.金型温度 5.金型の熱伝導率と鋳込速度 6.鋳物の肉厚と鋳込速度 7.溶湯の流動長 8.合金の密度と鋳込圧力・鋳込速度 [本章のまとめ] 第4章 マグネシウム合金の流動性試験 27 [はじめに] 1.試験方法 2.試験条件 3.熱電対の校正 4.熱分析 5.流動性試験結果 [本章のまとめ] 第5章 金型内を流動する溶湯の流動停止機構と流動長の理論式 37 [はじめに] 1.純金属の場合の流動長の理論式 2.合金の場合の流動長の理論式 [本章のまとめ] 第6章 金型表面における熱移動の性質 43 [はじめに] 1.共晶凝固点の探知 2.凝固中の溶湯温度と金型表面温度 3.実験結果 [本章のまとめ] 第7章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの湯口速度 49 [はじめに] 1.湯口速度の理論式 1.1 溶湯動圧から求める式 1.2 プランジャー速度から求める式 1.3 流量係数Cの値 1.4 覚えておきたい実用上便利な式 2.高速充填の理論的解明 3.高速充填で溶湯の温度が上昇する現象 [本章のまとめ] 第8章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの充填時間 63 [はじめに] 1.F.C.Bennettの式 2.H.H.Pokornyの修正式 3.Bennettの式はダイカストに適さない!! 4.NADCAの提唱する式 5.NADCAの式をマグネシウム合金ダイカストに適用する 6.NADCAのパラメータを再検討する 7.改訂したパラメータをNADCAの式に適用する 8.充填時間の筑波ダイカスト標準を作成する 8.1 標準作成の前提条件 8.2 充填時間の筑波ダイカスト標準 [本章のまとめ] 第9章 ダイカストでは充填時間だけが鋳造条件である 81 [はじめに] 1.充填時間の式の定数と変数 2.鋳造側の式の定数と変数 3.充填時間だけが唯一の鋳造条件だ! [本章のまとめ] 第10章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの金型温度 85 [はじめに] 1.金型温度というものは存在しない 1.1 金型の温度分布 1.2 金型温度の正しい測定法 2.マグネシウム合金ダイカストの適正金型温度を調べる 3.適正金型温度を把握する実験 4.金型温度を上げる手段 4.1 鋳込温度を上げる方法 4.2 鋳造サイクルを短縮する方法 4.3 金型を加熱する方法 ◆温調回路設計のポイント 4.4 ジグザグ温調回路の実験 [本章のまとめ] 第11章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストのランナー設計 97 [はじめに] 1.フィード角とランド長さの分析 2.ランナー・ゲート方案の流動解析 2.1 流動解析の目的 2.2 LCDカバー(B)の鋳造諸元 2.3 LCDカバー(B)の流動解析条件 2.4 3種類のランナー方案 2.5 流動解析の結果 3.量産型にファンゲートを適用 [本章のまとめ] 第12章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストのエアーベント 111 [はじめに] 1.充填不良の原因は2つある 2.エアーベントがないと背圧はどうなる? 3.LCDカバー金型のエアーベント断面積を調べる 4.エアーベント断面積の計算式 4.1 LCDカバー金型で排出されるガスの速度を計算する 4.2 ガス速度≦音速の条件でエアーベント断面積を逆計算する 5.LCDカバー金型のエアーベントを改造する [本章のまとめ] 第13章 マグネシウム合金ダイカストの離型剤 123 [はじめに] 1.オリジナル水溶性離型剤の開発 2.オリジナル水溶性離型剤の性能評価 3.オリジナル水溶性離型剤の成分と役割 4.マグネシウム合金ダイカストに水溶性離型剤は適していない! 5.油性離型剤への移行 [本章のまとめ] 第14章 流動長を伸ばす金型表面処理TiAlN法 131 [はじめに] 1.流動長の試験方法 2.流動長の試験結果 3.試験結果の考察 3.1 金型表面処理材の熱的特性 3.2 滴下溶湯の凝固時間測定 3.3 試験サンプルの鋳造組織比較 3.4 金型表面粗さと流動長 3.5 金型温度と流動長 [本章のまとめ] 第15章 流動長を伸ばす金型表面処理シボ加工法 141 [はじめに] 1.シボ加工とは 2.D-Flowプロセス 3.D-Flowプロセスの実験 4.幾何学的な模様を彫り込む [本章のまとめ] 第16章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの射出スリーブ 153 [はじめに] 1.スリーブ充填率の計算式 2.スリーブ充填率の実態調査 3.スリーブ充填率の問題点 3.1 スリーブ内のエアーが問題だ! 3.2 スリーブ内での温度低下も問題だ! 4.スリーブ内のガス抜き対策 5.スリーブ内の湯温低下防止対策 [本章のまとめ] 第17章 凝固の潜熱を逃がさぬ工夫:断熱板 161 [はじめに] 1.金型からダイプレートへの熱の流れ 2.断熱板の取付け位置 3.断熱板の寸法 4.断熱板の特性 5.テスト結果の概要 [本章のまとめ] 第18章 超薄肉マグネシウム用スーパースリーブの開発 165 [はじめに] 1.スーパースリーブの設計 1.1 ガス抜き溝寸法の決定 1.2 保温性・断熱性の対策 1.3 スーパースリーブ設計図 2.スーパースリーブの効果予測 3.スーパースリーブのテスト結果 3.1 鋳造テスト概要 3.2 断熱板の効果 3.3 スーパースリーブの効果 3.4 金型温度測定結果 [本章のまとめ] 第19章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの鋳造波形 177 [はじめに] 1.超薄肉マグネシウム合金ダイカストの代表的な鋳造波形 2.鋳造波形の読み方 3.650 t-C号機の鋳造波形を描く 4.鋳造波形の考察 [本章のまとめ] 第20章 P-Q2線図を描いて鋳造条件をチェックする 197 [はじめに] 1.P-Q2線図を描く準備をする 2.P-Q2線図を描く 3.P-Q2線図で鋳造条件をチェックする 4.プロセスポイントのバラツキを調べる 4.1 10個のプロセスポイントを描く準備をする 4.2 10個のプロセスポイントを描く 4.3 10個のプロセスポイントの分布状態 4.4 なぜ、2つが仲間はずれになるのか? [本章のまとめ] 第21章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの流量係数C 215 [はじめに] 1.流量係数とは 2.鋳造波形から求めた流量係数Cの値 3.流量係数Cの文献値 4.鋳造波形から得た流量係数Cの値を文献値と比較する 5.流量係数Cの筑波ダイカスト標準 6.流量係数Cの本当の意味 [本章のまとめ] 第22章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストのチル層 223 [はじめに] 1.チル層とは 1.1 アルミニウム合金ダイカストのチル層 1.2 亜鉛合金ダイカストのチル層 2.超薄肉マグネシウム合金ダイカストのチル層 2.1 ダイカスト素材の準備 2.2 実験方法 2.3 実験結果 2.4 実験結果の考察 2.5 実験結果のまとめ 3.超薄肉マグネシウム合金ダイカストの機械的性質 3.1 試験方法 3.2 試験結果 3.3 試験結果の考察 3.4 試験結果のまとめ [本章のまとめ] 第23章 マグネシウム合金溶湯の危険な低温度域 241 [はじめに] 1.ドロスは浮き、スラッジは沈む 2.マグネシウム合金に発生する金属間化合物 3.金属間化合物を生成させる危険な低温度域 3.1 溶湯成分の変化による良品率低下 3.2 金型温度不十分による良品率低下 3.3 鋳造作業では問題はない 3.4 金属間化合物を抑える対策 4.ドロス・スラッジは何処から金型に入るのか? 5.スラッジは暴れん坊で、困り者 6.滓上げ作業と沈静時間 [本章のまとめ] 第24章 融けたマグネシウムの取扱いを化学する 251 [はじめに] 1.水との接触は絶対に避ける 1.1 水蒸気爆発 1.2 水素爆発 1.3 水との接触を避ける具体策 1.4 水と接触しても安全なときもある 2.空気との接触も絶対に避ける 3.鉄錆びとの接触は最も危険である 3.1 溶融したマグネシウムと鉄錆びの危険な関係 3.2 テルミット反応とは 3.3 テルミット反応の還元反応式 3.4 マグネシウムの溶解には鉄鍋が使える 3.5 テルミット反応による事故例 4.スラッジのアンモニア臭の原因 [本章のまとめ] 第25章 超薄肉マグネシウム合金ダイカストの不良対策 261 [はじめに] 1.超薄肉マグネシウム合金ダイカストの特性 2.超薄肉マグネシウム合金ダイカストの特性と不良対策 2.1 流動性が悪い特性・・充填不良・湯じわ・湯境・融合不良割れ 2.2 金属間化合物を発生し易い特性・・ハードスポット・腐食・その他 2.3 スリーブ充填率が小さい特性・・充填不良・鋳巣・ふくれ 2.4 熱間割れの感受性が強い特性・・熱間割れ・その他 2.5 ひけの感受性が強い特性・・ひけ 2.6 融合不良割れの感受性が強い特性・・湯じわ・湯境・融合割れ 3.補足説明 3.1 金型温度を上げる対策 3.2 熱間割れの対策 3.3 ひけの対策 3.4 融合不良割れの対策 4.肉厚が均一でないことで発生した割れ不良の事例 [本章のまとめ] あとがき 277 索引 279
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